十勝安心作物の会
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豆作りに適した十勝の気候
 十勝平野は、豆づくりに適した気候で、良質な豆を作るために欠かすことの出来ない条件のひとつとなっています。ここでは、十勝の気候についてお話ししたいと思います。
十勝地方って?
 十勝地方は、北は大雪山、西は日高山脈、南に太平洋を置き、北海道の東に位置します。十勝支庁全体では面積10,831.24km²に及び、総人口約354,000人が暮らしています。十勝平野と呼ばれる平坦な平野が広がり、中心を悠々と流れる十勝川の姿は十勝平野の象徴です。支庁所在地は帯広市、他、1市16町2村で構成されています。
 北海道は「日本の食糧倉庫」と呼ばれていますが、中でも十勝地方は農作物の作付け面積がとても広いのが特徴です。豊富な土地資源とすばらしい自然環境に恵まれているので1戸あたりの耕地面積は全道平均の約2倍、全国平均の約17倍と大規模な経営となっています。
 その十勝地方で生産される作物は
   味が良い
   品質が良い
   収穫量が多い
と、全国的に見て高評価の農作物であふれています。その種類は、十勝産小豆、大正金時豆、男爵いも、メークイン、ビート、スイートコーン、長芋、などなど…多種多様です。食料自給率の面からも日本最大の食料基地としての役割が期待されています。
十勝の気候
冬「氷点下35℃」
 冬、平均最低温度が氷点下25℃となり、氷点下35℃を記録することも度々あります。日中でも最高で氷点下10℃位までしか上がりません。この寒さに耐えるため、帽子と手袋は必需品で、吐く息は口の前で真っ白になり、鼻毛やまつ毛はしばれ付き(凍り付き)、手と耳を出していると真っ赤になり、痛く、凍傷になってしまう恐れもあります。
 朝、日が昇る頃には川から霧が上がります。冬の川霧は、水温より空気の方が冷たいので、丁度お風呂と同じように湯気が上がったように見えるのですが、とても気温が低いため湯気は凍っていて全く暖かくはありません。これを氷の霧「霧氷」と呼びます。
 霧氷が木にへばり付き、朝の8時前には木から落ちてきて空気中に飛び交います。晴れているのに雪が降っているようにハラハラと落ちてきます。空気中の水分が凍ってキラキラと輝き、まるでダイヤモンドが飛んでいるように見えるのは、「ダイヤモンドダスト」と呼ばれる自然現象です。
 どのくらい寒いかというと…。濡れたタオルを軽く絞り、端を持ち、外でぐるぐる回すと…。あっと言う間にコチンコチンにしばれて(凍って)板切れのようになってしまいます。
 日高山脈で雪雲が遮られることから降雪量は少なく晴天の日が続くので、雪の量は北海道の中でも少ない方ですが、風向きによっては大量に雪が降ることもあり、その時一度に降る量は畑で50〜70cmになることもあります。
 その寒さに負けじと、各地で「雪像祭り」「氷像祭り」「氷灯夜」「陸別しばれフェスティバル」、湖の氷の上に登場する「鹿追然別湖コタン村」など、寒い地域特有の行事もたくさん行なわれています。
 冷え込んだ日の夜中は、星が夜空一面に広がり、手を伸ばせば捕まえられそうなくらい近くにあり、とても圧巻です。陸別では、過去にオーロラを観測出来たこともあったんですよ。
春「とかち晴れ」
 春になると、十勝では空が高く空気が澄んだ雲ひとつない空が広がります。地元ではこれを、「とかち晴れ」と呼んでいます。十勝人の性格がおおらかなのは、この「とかち晴れ」のおかげだとか…。空を見ていると何もせずにぼーっとしていたい気持ちになるのですが、慌しく、4月末から本格化する農作業への下準備を始める時期にあたります。
春「オホーツク高気圧」
 6月も中頃になると、オホーツク高気圧が張り出し2週間程じめじめとして気温が上がらないことがあります。このじめじめとした天気が長く続くと作付けに影響が出ることもあるので、生産者にとってはとてもとても気になる時期です。天気予報から目が離せません。
夏「気温差70℃」
 この時期の十勝平野は最高気温35℃以上になることもあり、夏と冬の気温差は、なんと「70℃」にもなります。平均は28〜32℃で、それでも湿度は高くないので、木陰に入ると涼しく感じます。
 この時期の畑仕事は昼12時から午後2時過ぎまでお休みです。家で昼寝をしている事もあります。
 夜になると、気温は20〜25℃くらい。暑くて寝られないということもなく、基本的にクーラーは必要ありません。もちろん、私の家にもありません…。農作物にとっても人にとっても、非常に過ごしやすいこの夏の気候も、味が良い農作物を作るのに貢献しています。
秋「三日三晩の吹き降ろし」
 最低温度が15℃くらいになるこの季節、豆の収穫が始まります。
 この頃、雨の周期は短くなり、日高山脈からは吹き降ろしの寒風が三日三晩続きます。一雨ごとに気温も下がり、本格的な秋の到来となります。ちょうど紅葉がきれいな季節です。この時期の昼間と夜との気温差が、赤や黄色のコントラストを引き出すのです。
秋「初霜」
 10月の始めには、霜が降ります。農作物に被害が出る事もあります。子供達はこの時期の水溜まりが大好きです。朝、お友達と凍った水溜まりをカシャカシャ、バリバリと靴で割りながら学校へと競争しながら走っていきます。(大人もやります。)
冬「根雪」
 11月中旬、初氷・初雪と続き、やがて「根雪」となり冬本番となります。何もない、白一色が一面に広がります。
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